「お盆の棚経が始まりました」

  今年は戦後七十年の大きな節目に当たり広島や長崎など

 多くの各地で戦争への反省や戦没者の御霊に対して

 追悼法要や追善供養が執り行われました。
  
 毎年、支院の棚経はこの8月13日頃から15日にかけて行われます。

  今年から本山より岩田孝学上人様がお越し頂いて執り行われる事となりました。
  
 8月14日は支院を午前9時に出発で御自宅へ御訪問をさせて頂き、

 仏壇の前で先祖代々の諸精霊や初盆を迎える方などに

 家族の方々も手を合わせて、お経を唱え回向をさせて頂き

 追善供養が行われました。これで御先祖の霊をお迎えする事が出来ました。

  8月15日は、お寺で棚経をお願いされた方が多くあり、

 お心配りのご配慮に有り難く思わせて頂きました。

 参詣された一人一人から各家の先祖代々の霊や法名を頂いて

 岩田孝学上人様導師により、棚経は始まりました。

 大きな透き通るような発声が宝前や外陣に染み入るように読経が続きます。

 私達の心も洗われるような気持ちになりました。
  
 途中、寿量品訓十六で焼香があり、皆さん先師の方々や

 各家の先祖代々の精霊に回向をされていました。

 最後に、戦後七十年に当たり戦没者諸霊位に対してお経が唱えられ、

 追善供養の誠を捧げ、もって成佛得道をご祈念させて頂きました。

 棚経終了後に岩田孝学上人様より、お話を頂きました。
 
 「私たちは追善供養をさせて頂きますが、供養にも3種類あります。

  1つは「利供養」今日のように果物・お供え物など物で供養すること。

  2つは「敬供養」先師など昔の方の良い所を褒めて偲び、教えを伝えること

  3つは「行供養」ご縁を大切にして自分の体を持って三徳を実行して
         
          自分に出来る事で功徳を積んでいく事です」

 と教えて頂きました。私達はこの、3つの供養を常に忘れずにして

 先師御報恩納経を始めとして功徳を積んでいきたいものです。
  
  
8月16日、京都では「五山送り火」が行われました。

 送り盆ともいいますが、お迎えした先祖の精霊などが

 佛土にお帰りになるのだそうです。

 いずれの精霊も「迎え盆」にお帰りになり、家族に賑やかに迎えられて

 追善供養を受けて過ごされ「送り盆」で佛土に無事にお帰りになりました。

  私達は毎年このお盆には先祖の霊を迎え、追善供養を行って、

 年ごとに御霊を浄化して極楽浄土へお帰りになるように
  
 しなければいけないと思わせて頂きました。南無妙法蓮華経

                           
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